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失われた町
評価:
三崎 亜記
集英社
¥ 1,680
Amazonおすすめ度:
この本は該当作品なしに終わったこの間の直木賞の候補作でした。
読んでみたらすごくおもしろかったです。なんで該当作なしだったんだろう。
発想がユニークで、よくこんな世界を考えつくなあと思いました。
とにかく不思議な話です。

30年に一度、消滅といってどこかの町の住人がまるまる忽然と消えてしまうという世界が舞台です。「町」という何かが意思を持って人間世界に手を伸ばしてくるのです。

消滅のために愛する人を失った人々は、それを悲しむこともできません。悲しむという負の感情が、町の毒を人に注ぎ込み、さらに記憶障害や目覚めない人を生むので。
住人が消滅した町に関するものは忌むべきものとして、すべて人々の前から消され、残された人の記憶の中だけにしか残らないのです。

そんな現象を食い止めようと研究する国の機関、管理局。そこに関わる人々が主な登場人物です。家族をなくした人々の癒しの場を提供する人、奇跡的に残ったことで消滅の研究に身をささげる人、彼らを支える人、かれらのエピソードがつづられています。

描かれている社会は普通の日本の社会のような世界です。普通に自転車や車で移動し、クラブで遊ぶ若者がいて、音楽もディスクで渡したりします。ひとびとがナンバーで管理されたり、管理局が秘密警察のように権力があるのが違うぐらいで。(人々の生死にかかわるから仕方ないのですが)
それでいて異質な近未来のSFかファンタジーを見ているような気がしました。
ただ、単に発想だけの話ではなく、大切な人を理不尽に失った時、自分の中でどう浄化していくのかといったようなことも含まれていると思いました。

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